伯母の思い出

パトリシア・M・セントジョン著、松代恵美訳『雪のたから』いのちのことば社
雪のたから

中学2年生くらいのとき、クリスマスプレゼントとして伯母からもらった本。日本では「私のアンネット」というタイトルでアニメ放送もされていたので、なんとなく知っている人も多いと思う。本は実家にあるので、思い出したことを書く。

この本の内容は非常に重い。相手をゆるすとはどういうことか、がテーマになっており、それは、キリスト教と切り離せないかたちで提示されている。相手をゆるせない主人公に、祖母がイエス様の話をする。一番心に残っているのは、主人公が「イエス様、私の心の中に入ってきてください」と祈るところだ。確かそんなふうに祈る場面があり、そこを境に話の流れが良いほうへ変わっていったような記憶がある。中学くらいの年齢のときに、非常に納得がいった場面だった。

先日、この本をくれた伯母が亡くなった。キリスト教の知識的な側面に関しては、母よりも伯母がいろいろ教えてくれた。この本もそのひとつだった。そして私も、若いときに洗礼を受ける人にはこの本を贈るようになった。現在絶版中であることが非常に残念である。